今回は、6年間外国で暮らしてきた私が、外国で生活することのメリット・デメリットを考えます。
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メリット① 日本では経験することのできないことが経験できる
当たり前かもしれませんが、日本ではなかなか経験することができないような事が経験でき、それを通じて知見を広めることができます。
例えば、
■外国人に囲まれる
当たり前ですが、日本語が通じる日本人はそれほどいません。基本的に何をするにも現地語や英語で何とかするしかありません。日本でこれを経験することはできません。これにより嫌でも少しは外国語を覚えます。
■宗教的イベントへの参加
(クリスマスのミサ、死者の日、セントパトリックスデー、聖週間、サンクスギビング、ハロウィンなど)
1年間以上一つの国に住んでいると、一通りのイベントを実際に経験することが出来ます。
新年をどのように迎えるのか、独立記念日の盛り上がり、クリスマス前の街がわくわくした雰囲気に包まれる感じ、クリスマスの夜の神聖な雰囲気、少し旅行に行っただけでは全てを経験することは出来ません。
現地の文化を受け入れ、現地社会に溶け込んで、初めて見えてくる景色があります。
メリット② 不便な生活を通し、メンタルが強くなる
私は全ての国に行ったことがある訳でも何でもないですが、通常の日本人にとって一番住みやすいのは日本だと思います。日本ほど色々な物が親切に出来ている国は見たことがありません。
日本にしかないもの
■色々なものが時間通り
■夜どこに行っても安全
■秩序、ルールを守る人間が多い
■コンビニで美味しいお弁当などが買える
■ネット、電気など、家のトラブルもすぐに駆けつけて直してもらえる
■ウォシュレット付きトイレが至る所にある
■公共の場がキレイ
■温泉などの疲れを癒すスポット
■美味しい食べ物
基本的に外国に住むとこれらはないものが多いです。
ただ、上記のものがない環境に慣れると強い人間になれます。
ルールを守らない人がいれば何も言わないと負けです。はっきりと主張することができるようになってきます。
外国では、お客さん向けの便利なサービスはあまりありません。
彼らは自分の都合が先、お客さんは二の次が基本です。日本ではクレームを言うところを我慢できるようになります。
メリット③ 外国に人の繋がりができる
日本でも外国でも人の繋がりなしでは生きていけません。私も数多くの外国人に助けられてここまでやってこれました。
中には家族ぐるみでつきあいをしてもらったり、親友のように毎週飲みに行ったり、そういう友達もできました。
彼らとは今でも頻繁に連絡を取り合い、帰国した後も日本で会ったり、現地で会ったり、まさにかけがえのない友人が世界にできることは大きなメリットだと思います。
メリット④ 日本のことを知ることができる
外国に旅行した事がある方は分かるかもしれないですが、外国に行くことで、逆に日本の事を知ることになります。
外国人に日本のことを聞かれて答えることができなく、調べて教えてあげることもあるでしょう。
外国にいる自分は、外国の人からすれば数少ない日本人の知り合いであり、彼らは自分のことを日本代表の日本人のように思っています。日本の事ならあいつに聞けばわかる、と思われるのです。
日本の外に出て初めて自分の国に興味が沸き、また色々な質問を受けながらそれに答えることで日本をより深く知ることが出来る、これも一つのメリットではないかと思います。
メリット⑤ 帰国後一つの個性となる
帰国した時に、どこどこに住んでた人、と言うレッテルが貼られます。キャラを作らなくてもその時点で一つのキャラができています。日本にいる外国人に母国のことを質問するようにみんなが同じような質問をしてくるようになります。
それによって思わぬところで頼られることもあります。また、それがキッカケで顔や名前を覚えてもらえることもあります。
初対面の人でも、世間話に困れば少し海外に住んでいた時の話をすれば、そこそこ盛り上がります。長く外国に住んでいればおもしろい小話の一つや二つはあるものです。
デメリット① 日本の家族と会えない
これは最大のデメリットではないかと思います。
私の場合、ドアtoドアで片道24時間かかる所に長く住んでいました。そのため思い立っても簡単には帰れません。
そんな所に住んでいた時期に、大好きだった祖父と愛犬を亡くしました。
祖父は亡くなってすぐに飛行機のチケットをとり、一番早く帰れる便で帰りましたが、お葬式の30分前にぎりぎり会場に着き、何とか最後の顔を見て手を合わせることができましたが、飛行機が少しでも遅れたり、乗り継ぎがうまくできなかったら、それすらもできなかったと思います。
愛犬については、さすがにペットが死んだという理由で仕事を1週間以上休んで帰国する訳にもいかず、会うことができませんでした。最後に会ったのは亡くなる半年前位でした。
デメリット② 大事なイベントに参加できない
日本では普段通り全てが進んでいます。
気づけば友人はみな結婚し、子供ができ、親になっている。親は年をとり、兄弟も親になり、姪っ子甥っ子ができている。そんな中行われる数々のイベントに参加することはできません。
結婚式、還暦祝い、出産祝い、葬式、私は大事な人達のこれらのイベントにほとんど参加することができませんでした。
デメリット③ 危険な目に遭う可能性がある
基本的に外国は危険です。
夜だけでなくどこに行くにも犯罪に巻き込まれる可能性は日本より高くなります。
私もバッグを盗まれたり、殴られたりしたこともあります。
家の近くでマフィアの抗争で発砲事件が起きたり、毎日通る道で強姦殺人があったり、帰り道にカーチェイス発砲事件で道が封鎖されて帰れなくなったり。(私がいた国と時期が悪かったので特別かもしれないですが。。)
冗談抜きで日本に完全帰国した時は「なんとか無事、帰りました!」と言っていました。
デメリット④ 病気になれない
病院はあります。困ったら行けばいいのですが言葉が通じず困ります。
ズキズキ痛い、胸がむかむかするなど、何て伝えればいいのでしょうか。ネイティブでない人間が一人で外国の病院に行って、症状を的確に説明するのは、至難の業だと思います。
メキシコにいた時、風邪っぽくても病院には行きませんでした。会社の診療所に通訳の人と一緒に行き薬をもらって何とかしていました。
それでも5年も住んでいると色々あり、食中毒になったことがあります。その時は立てなくなるほどの症状で現地の病院に入院しました。
妻と通訳さんに付き添ってもらい何とか回復しましたが、私を見ていた先生が、よく分からないねぇと困っている顔を見たとき死ぬかもしれないと思いました。
ちなみに2泊3日の入院で(はっきり覚えていないですが)、15万円~20万円位のお金が掛かったと思います。保険でいくらかは戻りましたが、かなりの出費でした。
(日本人の多い大きな街では、日本人のお医者さんがやっている病院もあるので、私のケースの方があまりないのかもしれないです。)
デメリット⑤ 帰国後、日本が嫌になる可能性がある
外国での生活を味わってしまうと、日本での生活と比較することができるようになります。 そのことによって、帰国後、あれだけ不便で嫌だった外国に戻りたいと思う時が来ます。それは日本の生活は便利だけど面倒だからです。
知見を広め、新しい価値観を受け入れ、生活してくると、日本も外国もそれぞれ良いところ、悪いところがあるということを身をもって知ってしまいます。そのためどうしても良いところ取りをしたくなってしまう気がします。
いかがでしたでしょうか?
外国に住むことは、良いところもあり、悪いところもあります。ただ、それは日本にいても同じこと。また感じ方も人それぞれだと思います。
もし外国に住むチャンスがあって迷っている方がいたら、私が感じたことを一つの意見として参考にして頂ければと思います。
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